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2008年12月4日





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株式会社東陽理化学研究所 技術開発部皮膜開発グループ 主任/横山瑠理子さん
オシゴトの内容は?
特殊な薬品の中で、アルミに電流を流して皮膜を成長させ、それに染料で染色をする実験です。皮膜の生成条件、染色条件で金属は実にさまざまな風合いを見せます。

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欧米とは違い、ダンスだけでは食べていけないのが日本のダンサーの現状。そんな旧態依然とした日本ダンス界に、2004年、日本初となる欧米型のダンスカンパニーが新潟市に誕生した。その礎を築いたのが、日本が誇るダンサーであり振付家の金森穣。世界を股にかけ、華々しい活躍を見せてきた彼が、情報発信都市である東京ではなく、新潟市になぜカンパニーを作ったのか。ダンスという仕事にかける思いを探った。
   

金森穣(かなもり じょう)
1974年東京生まれ。幼少より、ダンサーの父金森勢に学び、その後牧阿佐美バレエ団へ。1992年渡欧、モーリス・ベジャール、イリ・キリアンなどヨーロッパの名だたる振付家のもとを転々とし、ダンサー、振付家として活躍。2002年6月に帰国、日本に拠点を移す。2003年、初の自主プロデュース作品「ノマディック・プロジェクト」で、朝日舞台芸術賞の舞台芸術賞、キリンダンスサポートをダブル受賞。2004年4月から、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館舞踊部門の芸術監督に就任すると同時に設立された、プロフェッショナル・ダンス・カンパニーNoismを率いる。


―ヨーロッパで活躍されている中、日本に帰ってこようと思ったのはなぜですか。
ヨーロッパに10年間いて、2、3年ごとにいろんな国を転々として、自分自身を磨き、次はどの国に行こうかと、能力を高められる場所はどこかと考えたときに、日本もそろそろいいかなと思ったんですね。日本のダンス界に身を置いたときに、どういう苦労と可能性を見つけられるのかなって単純に試してみたくて、それで帰ってきました。2、3年東京でやってみて、もし日本に見込みがなければヨーロッパに戻ろうと思っていました。

―日本のダンス界に身を置いてみて、どう思いましたか。
日本へ帰ってきて2年経った頃、もうヨーロッパに戻ろうと思っていたんですよ。2年間でこれはもう無理だなと。自分自身がつぶれるし、日本のダンス界も変わらないんじゃないかというあきらめが入っていました。そんなとき、たまたまミュージカルの公演で新潟へ来たときに、りゅーとぴあの方から舞踊部門の芸術監督に、と打診があったんです。ただ、肩書きがつくだけということには興味がなかったので、そういう立場につくのであれば、ダンサーの生活を保障して、カンパニー活動ができるプロのダンスカンパニー制度を設けてほしいと伝えたんですね。そうしたら通りました。通らなかったらヨーロッパに戻っていたでしょう。

―日本初となるダンスカンパニーを、情報発信都市であり故郷でもある東京に、とは思いませんでしたか。
僕は東京じゃなきゃっていう感覚がないんですよ。東京で生まれ育って、17歳のときにヨーロッパに行ってますから。東京に対する憧れはもちろん、いなきゃいけない必然性とかないんですよ。だから、新潟に来ることに対してまったく抵抗はありませんでした。東京から離れた地方だとか、そんな意識は全然ありません。また新しい環境に行くんだなと、ただそれだけ。ある意味で自意識過剰なんですよ。自分のいるところがセンターだから。(笑)自分のやろうとしていること、プロのダンサーを育てる、いい作品を創りあげる、それを文化的に市民に伝えていく。その環境さえ整えてくれれば場所はどこだっていいんですよ。それがたまたま新潟だったということです。

―しかし、やはり多くの若者は東京に憧れを持っていると思います。
東京じゃなきゃっていう、日本の一極集中に洗脳されてしまっているんですね。東京に出ていけなかったから自分には才能がないだとか、あるいは東京にさえ行けば可能性があるとか思っちゃうんでしょうけど、それはウソですよ。確かに東京はいろんなことが起こってますよ。でもそこに入ったからって、自分が価値ある何かをできるとは限らない。東京に行って、すごいスピードの中で自分を見失うよりは、一歩離れてしっかりと地に足をつけて、自分自身にとって何が大切か考えて生きているほうが、人としては絶対充実していると思うんですよね。そのほうがチャンスをつかみやすいかもしれないし、何より自分自身と向き合える。特にモノを創る仕事っていうのは、ホント自分自身と向き合わなければいけないんですよね。 東京みたいなマーケットに身を置くと最先端のものには触れますよ。でも、同時に新しいものを日々感じていくことだけで一日が終わってしまいます。自分が本当は何をしたいとか考えることにかける時間がない。だから一歩離れないと。これからモノを創る人は東京を離れてどんどん外に出ていきますよ。今も実際離れていってますし。ダンサーであったり、演出家であったり、デザイナーであったり、どんどんそうなっていきますよ。

―そんな中、日本において唯一のプロダンスカンパニーが新潟にあるというのは意義のあることですね。
そうなんです。ここで日本のトップクラスのダンスという芸術が発信されているってことをわかってくれるだけでいい。舞台上でダンスを見てもらえれば、どれだけ過酷なことかって伝わるだろうし、そういうもっと生なものが具体的に新潟でもわかってほしいから、若い人にはもっと見に来てほしい。東京じゃなくても、どこでもいいから、それこそ新潟でも、自分たちのやりたいことをどこまでフォーカスできて、どこまで時間と能力を捧げられるかが重要。作品がどうとか、ダンスがどうとかじゃなくて、時代の動きの流れとして、新潟が日本の最先端としてここまでやっているんだって、俺たちも何かしなきゃって、そう思ってもらえたら最高ですね。

―新潟という街に対する印象はいかがですか。
すごく好きですよ。四季を通していい街だなと思いますね。確かにみんなが言うように天気は悪いですね。でも、僕はオランダとかスウェーデンとか、さらに天気の悪い国に5、6年住んでいたので、なんてことないです。冬もそんな騒ぐほど寒くないし、雪もきれいだし、天気悪いって言ったって晴れる日もあるじゃないですか。オランダなんか晴れないですからね。1年の3分の2は曇りですから。それに比べたら全然いいですよ。食べ物はおいしいし、川はきれいだし、人は優しいし、そんなにごみごみしていないし、最高ですよ。外から来た分、新潟の良さがよくわかります。

―では、仕事をするうえで、大切なことは何だと思いますか。
いろんな職業において、自分自身がやらなければいけない課題が目の前にあって、その課題をクリアしていくことにどこまで達成感を得られるかということです。それはどのような仕事をしている人であったって同じだと思います。自分自身が後悔しないように、与えられた課題をどこまでこなせるか。だって、やりたいことをやるんじゃなくて、できることをやるしかないわけじゃないですか。僕だって全部やりたいことだけやっているわけじゃないんです。やりたいことなんて山ほどあるわけですよ。だけど、与えられた環境の中でできることをどこまで追求していくか。それだけでしか可能性は広がっていかないですから。

―やりたいことを探すのではなくて、できることから始めるんですね。
そのことだけ切り抜けば、何やってても同じですよ。できることからやらないと。夢ばかり持っていたってしょうがないですからね。たとえば、この新潟に来たきっかけはりゅーとぴあにミュージカルを踊りに来たことなんです。個人的には商業ベースのミュージカルはあまり好きじゃないんですよ。でも、そこから何か見えてくるものがあるかもしれないし、できることだからオファーを受けたんですね。それが今につながっているわけです。だから、やる前から好き嫌いで選んだり、できることであるのに止めたりしていたら、今ここにいないですよ。

―できることから始めるためにも、自分の好きなことを仕事にするべきでしょうか。
好きであることは大切なんだけれども、好きなだけじゃ絶対やっていけない。一番大切なのはどこまで好きでいられるか。すっごいきついし、すっごい嫌いになっても、それでも好きって言えるかということ。単純に好きだから始めてダメだからって止めてしまうと何も残らないし、そんなものじゃないですよ。一回壁にぶち当たる、自己嫌悪に陥る、いろんなこと含めて、それでも好きだったらやればいいし、やる価値があります。

―最後に、学生に対して一言、アドバイスをお願いします。
今すぐ、今このときから、始めること。今、目の前にあることからどんどんこなしていってほしい。何をするにせよ、そう思いますね。

取材中、何度も出てきた言葉が「自分自身と向き合うこと」。自分の興味や能力をしっかりと見つめ、できることから今すぐに取りかかる、その結果、見えてくるものがあるのだと。たった一人17歳で渡欧して、今や日本のダンス界のパイオニアとまでなった彼の言葉は、どのような仕事をするにしても当てはめることができるのではないだろうか。何をしたらいいのか、どこへ向かって走ったらいいのか、そんな若者が抱える悩みを、あまりにもきれいに気持ちよく吹き飛ばしてくれる。あたたかくて力強いメッセージ。今すぐ、今このときから、場所はどこだっていいのだ!


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